私にとってこの映画は「駆け抜ける爽快感」あるいは「観るドラッグ」とでも形容すべき自由な映画である。知人とこの映画の話になったときに、「コカイン売買で儲けた金で遊び回って、ああいう目にあってザマミロだ」というようなことを言っていた。そういえ…

画面がぐりぐり動いて気持ち悪い。揺らしとけば緊迫感が出るだろう、といった安易な作りは観客をナメてるとしか思えない。それはともかく、ウルトラマンベリアルは悪漢ぽくってなかなかいい。時代劇っぽいケレン味のある台詞回しや身のこなし、殺陣までこれ…

山口県の防府市が舞台。私が子供の頃にいた鹿児島県国分市も古代に国府の置かれた地で、古くは海が迫っていたなど背景が酷似しているし、新子の年代と10年ほどしか違わない私には「何これ、そのまんまじゃないか」としか言えないリアルさ。麦畑を走り回って…

サマーウォーズで健二と夏希が食べていたのが「30品目バランス弁当」。でもって結局、サマーウォーズ自体が「30品目バランス弁当」だった気がする。いろんな食材がバランスよくいっぱい詰まってますよ、という。東京駅で弁当を買うことはめったにないのだけ…

結論は可能。法律が許可している。根拠は著作権法第三十八条。映画に関係ないところを省略すると「公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金（いずれの名義をもつてするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価をいう）…

真夜中のバルト9がまさかの満席。まさかの緊急舞台挨拶。異常な盛り上がりのあとの上映は、劇場全体が食い入るようにスクリーンを見つめていて実に気持ちのいい一体感。初めて観たときはそんなに気に入らなかったが、噛みしめるとどんどん旨くなっていくスル…

三見目にして実はこの映画、傑作なんじゃないかという気がしてきた。情が移っただけかもしれないが。栄ばあさんの「私も何とかしてみるから」「何とかって？」というどこかで聞いたようなせりふに始まる怒涛の電話の名シーンだが、この「何とかしてみる」は…

というわけで天河小夜子が紺野真琴だったらというテーマで妄想。仏陀再誕と時かけを両方観た人でないとわけがわからないこと必至。天河小夜子自体、わりと行動的なのでその点は問題ない。髪の毛をもう少し短くしてくせ毛にすればすっかり紺野真琴だ（強引）…

「時をかける少女」を観にいった帰り、駅前で「仏陀再誕」のパンフレットを配っていて、「話のタネにしよう」と受け取ったら、「モニターチケットありますけどいかがですか」と言うので勢いでもらってみた。タダでもらったものというのはあまりありがたみが…

何回か観たのだが途中で異様に眠くなり寝てしまって、結局「わけがわからん」という感想しか残っていなかった。原作の「路傍のピクニック」のほうは主人公の粗暴さと喫煙シーンの多さに辟易しながらも何とか最後まで原書を読み通した。結局、舞台設定以外は…

だいぶ前から気になっていて、やっと観る機会ができた。監督兼主役のイヴァン・アシュタルはシャルロット・ゲンズブールの実の夫だそうだ。単なる嫁自慢の映画かと思ったら、ユダヤ系であるイヴァンの姉が妊娠して子供に割礼を受けさせるかどうかで夫ともめ…

そういえばエヴァって家族で世界を救う話だ、基本的に。シンジの姿勢は後ろ向きだけれど、家族が否定的に描かれているかというとそうでもない。ただ、家族が家族として動くのではなくて、家族のメンバーがそれぞれ動いているのが特徴的なだけで。もっと言え…

タイトルに意味はない。１週間くらい前に「なぜ少年は世界を救うのか」とタイトルを付けてサマーウォーズについて考察した。その後webをうろうろしているうちに、私のわだかまりは「セカイ系」というキーワードでまとめられることに気がついた。「セカイ系」…

細田監督のロングインタビューを掲載している「フリースタイル」という雑誌を読んでいたら、中学の時は物理部だっただの、高校の時の美人で優しい先輩が金沢美大の剣道部に入ったので追っかけただの、という話を嬉しそうにしていた。夏希は剣道部らしいのだ…

どうにも自分の中でまとまりがつかないのでもう一度見に行った。で、「これは映画だ。だから、いいじゃないか」という結論に落ち着いた。映画として2010年の上田の夏を体験することができて、それでよかったのだと思う。細かいことにそれ以上の価値があるわ…

サマーウォーズの話。非常によくできていると思うのだがどうしてもひっかかるのが世界を救済する話である点。そもそも、我々は(すくなくとも私は)世界を救済する必要なんかないのに何で世界を救済する映画なのだろう。映画なんてものはおもしろければ何でも…

豊洲のシネコン10周年記念で1,000円で観られる、というわけで行ってみた。あとから冷静に考えるといろいろ突っ込みどころはあるのだが、全体として「映画を観た」という満足感を十分味わわせてくれる快作。主人公もヒロインもステレオタイプなちょっと薄い感…

デュシャン・マカヴェイエフ作のとんでもない糞映画（比喩ではない）。が、この映画で使われている音楽が秀逸。20年ほど前に初めて見て以来ずっと記憶に残っていて、10年ほど前、ギリシャのサイトからサントラ版が通販で買えることに気がついて購入。なかで…