イージーライダー
私にとってこの映画は「駆け抜ける爽快感」あるいは「観るドラッグ」とでも形容すべき自由な映画である。知人とこの映画の話になったときに、「コカイン売買で儲けた金で遊び回って、ああいう目にあってザマミロだ」というようなことを言っていた。
そういえば映画の登場人物の行動がいいとか悪いとか、裁判官になったような(むしろ閻魔様か)評をする人はけっこういる。映画の楽しみ方は自由なので私がどうこう言うことではないが、そんな視点で観るなんてずいぶん損な性分だなあ、と思う。創作の世界くらい規範性を離れて楽しめばいいのに。
と考えていてそれはこの映画に合致することに気がついた。村人たちがビリーの体現する自由を怖がったように、人はこの映画の体現する自由を怖がる。
「俺たちは金持ちだぜ」と得意なビリーと「いや、ヘタこいた」と消沈するキャプテンアメリカ。自由とは成功であり、同時に失敗でもある。
大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説
画面がぐりぐり動いて気持ち悪い。揺らしとけば緊迫感が出るだろう、といった安易な作りは観客をナメてるとしか思えない。
それはともかく、ウルトラマンベリアルは悪漢ぽくってなかなかいい。時代劇っぽいケレン味のある台詞回しや身のこなし、殺陣までこれまでのウルトラシリーズにはないいい味。何だか歌舞伎を見ているような気分になる瞬間もあって、そういう点はとてもよい。
ウルトラマンキングの声に張りがなくてあんまりキングらしくない。あまり名前を聞かない役者だが、きちんと役をつくってほしいものだ。
映画評論風マイマイ新子
山口県の防府市が舞台。私が子供の頃にいた鹿児島県国分市も古代に国府の置かれた地で、古くは海が迫っていたなど背景が酷似しているし、新子の年代と10年ほどしか違わない私には「何これ、そのまんまじゃないか」としか言えないリアルさ。麦畑を走り回って怒られたり、ダムをつくって遊んだり、経験したことがそのままアニメになっているのはとても不思議な感じがする。
千年の時間を越えたシンクロは文学的想像力のある人間には何も特別な現象ではないけれど、それが圧倒的な説得力で映像化されたのには目を見張る。
そういった美徳の一方で、「マイマイ新子と千年の魔法」というハリーポッター的タイトルには見る気をずいぶん削がれた。マイマイとは要するにアホ毛のことだが、文学作品ならともかく、アニメの主人公にアホ毛が立っているのはありふれている。そんなことにタイトルを費やしてしまうのはあまりにもったいない。「魔法」とタイトルにつけばもっとマジカルな展開にするのがお約束というものである。
この映画に吸い込まれるような不思議な感覚を味わうことができる人はさほど多くないかもしれない。でも、タイトルにめげずにその機会に恵まれた人には、得がたい時間となるだろう。
DVDを使った映画無料上映会は可能か
結論は可能。法律が許可している。
根拠は著作権法第三十八条。映画に関係ないところを省略すると「公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価をいう)を受けない場合には、公に上演することができる」となる。要するに、「非営利でお金を取らなければ上演可」である。
たとえばパラマウント映画のページにはこんな記述がある。
DVDは家庭内、個人視聴を目的に販売またはレンタルされています。このDVDを家庭内個人視聴以外の目的で使用することは、権利者である映画会社が認めておりません。劇場以外の施設で映画の上映を行うためには、権利者が許諾したフィルムや、業務用ビデオ等のソフトを利用することが必要です。このDVDを無断で上映する行為は著作権法第22条の2に定められている権利者の「上映権」を侵害する無断上映=違法行為となりなます。
http://dvd.paramount.jp/tou/dvd.html
まず、法律により認められている以上、著作権法第三十八条を根拠とする上映には「上映権」が及ばない。したがって、DVDの上映に許諾は必要ない。つぎに
(レンタルはさておき)DVDの販売が個人視聴を目的としている、などという「目的」は購入者には関係がない。すくなくとも一般的にはDVDの購入の際には何の説明も約束もないのだから、利用目的を勝手に限定する根拠がない。
注意点は「非営利で料金は一切とらない」というのが厳密に要求されるところ。金儲けの人寄せには使えないし、「会場使用料」「お茶代」といった料金の徴収も無理。どうしてもお金を集めたければ対価ではない任意の寄付に頼るしかないだろう。
スシローで時かけについて考える
回転寿司チェーンのスシローにて。
最後のタイムリープ中の回想に、回転寿司で功介と千昭が笑いながら「おーい、紺野、こっち来いよ」とか言ってるシーンがあるくらいで、時かけ的にはかなりシンクロ率の高いロケーションである。
スシローはテーブルごとに色が指定してある。インターフォン経由でお好みで注文すると、その色のシールの張ってあるトレーに皿が乗って流れてくるシステムになっている。
鉄火巻きと魚の赤だしを注文して「そういえば何色の席だっけ」と確認したら、紺色だった。思わず「紺野〜!」とつぶやいてしまうのであった。
そういえば知人に「今野」はいても「紺野」はいないので、しばらくは「今野真琴」だと思っていたが、テストの答案の名前を見て「あっ、紺野だったのか」と認識した。「真琴」のほうは知人の彼女が「真琴」だったので違和感なかった。
それにしてもプリンや鉄板焼きへの執着といい、思わず「あんたは子供か!」とツッコミを入れたくなる。高校2年生にしてはあきらかに子供っぽいのだが、まあ何かとアンバランスな年頃なのであろう。友梨は真琴と仲良くしているくらいだからけっこうしっかりしていて真琴をフォローしてくれているんじゃないだろうか。
そういえば功介ももともとそういうポジションだ。千昭の登場により子供っぽいのがさらに増えて面倒を見るのがさぞかし大変だったことだろう。
アジやイワシを食べながらそんな妄想をめぐらせたのであった。