初スクリーン

初めて映画館で時かけを観た。

背後の人物の動きがとてもよく見えて「あっ、あそこはこうなっていたのか」と思う場面多数。そういう画面の中もそうだが、ディスプレーで見るときと違ってほかの刺激が遮断され、映画が感覚を覆うかたちになるので大迫力。飛んで転がって笑って泣く真琴をはたで見ているというよりは真琴に振り回されて揺さぶられている気分である。

サラウンドのおかげで納得したシーンもあった。果穂の告白を後押しするためにタイムリープを繰り返す場面でいきなり目の前に登場して人々を驚かす場面は、最初真琴の声が後ろから聞こえてたのだ。単純にステレオで聞いていると声の移動がよくわからないのでピンとこなかった。

フィルムはだいぶくたびれていて傷やほこりが目立ったが、それはこの映画をスクリーンで体験するという価値からするとささいなことである。

私は最後のタイムリープのシーンからあとは涙がだだ漏れ状態で、エンドロールが始まったとたん号泣。頭の中がホワイトアウトして、何がどうなっていたのか自分でもさっぱり説明がつかないのだが、今はとにかくその余韻に浸っていよう。