ガーネット

ぼんやりした女の子視点の歌なので、真琴とはあきらかにイメージが違う。でも時かけの主題歌としてふさわしいのは、奥華子という気鋭のシンガーソングライターが時かけをイメージして作った歌だからなのだろう。そのへんがあまりにカッチリだと息が詰まる。時かけ全体に流れる微妙な(もしくは絶妙な)ゆるさはかえって作品の完成度を高めている気がする。

個人的には奥華子のような鼻声は好みから外れるのだけれど、いいものはいい。でも「またこの季節が廻ってく」→「やってくる」→「廻ってく」という意味上の必然性のない展開は歌うときにとても間違えやすいので勘弁してほしい。

9/27追記:

細田監督のインタビュー記事を読んでいたら、「視点の違う奥華子に描いてもらうことによって立体感が出る」といった話がでてきて納得。同じ視点からばかり描いていてはぺったりした奥行きのない表現になってしまう。そのへんまできっちり見据えているとは本当に策士だ。